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フォード・トランジット リアブレーキパッド交換

修理
01 /09 2023
フォード・トランジット

先日、2018年型フォード・トランジットのリアブレーキパッドの交換を行いました。
その車両は350HDというリアがダブルタイヤになった1t車でした。

タイヤを外して先ず驚いたのが、リアブレーキが結構小柄で、しかもキャリパーがパーキングブレーキ内蔵型という、かつて小型乗用車に多く採用されていたタイプだったのです。

最近は乗用車でも、パーキングブレーキはドラムになっているのが多いので、こんな大きな車でこのタイプを見たことに驚きました。

ford-transit-rear-caliper.jpg

そして交換時にピストンを押し戻してやるのは、ディスクブレーキには共通していますが、この手のパーキングブレーキ内蔵タイプは、ピストンを回しながら押し戻してやる必要があるのです。

この辺りはやはり日本車の出来が圧倒的で、日本車なら時計回りに回しさえすれば、勝手に押し込まれるのですが、欧米の車ではそうは行きません。

brake-piston-tool.jpg

そこで、こんな専用工具で回しながら押し込む作業を同時に行うのです。

この日は右側から作業を開始したのですが、その工具を使って回してやると・・・ロックしてしまってどうにもならなくなってしまったのです。少し力を入れて回しても、ウンともスンともいいません。ピストンが固着している?それとも壊してしまった?

こういう時は、ブリーダーを開いてブレーキフルードを抜いてやると動きやすくなるのですが、それでも全くダメ。
物が回らない時は、取り敢えず反対方向に回してみるのも大切なことです。そこで反時計回転に回してみると… 今までロックしてしまっていたものが緩みました!

更に回してやると、少しづつですが、中に入って行くじゃないですか!
フォードも変なことをやったもので、運転席側は通常の時計回りで押し込んで、助手席側は反時計回りで押し込む様になっているのです!

transit rear caliper2

よく見てみると、こんな風に矢印が付いているんですね!

私も今まで色んな車に関わってきましたが、こんなのは初めてでした。

しかし、ココで重要なのが、先程の工具は、通常の時計回りで押し込むタイプ専用で、今回の反時計回りの場合は逆ネジタイプの別の工具が必要になるのですが、そんなモノは当然有りません。

それでも、その工具を騙し騙し使って、何とか押し込むことに成功しました。
たかが1台の作業に二通りの工具が必要なんて、随分とムダなことをしている様に思いますが、こういう風にどこかでやらかすのがフォードですね・・・。
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コメント

非公開コメント

No title

アメリカ車の整備は発見の連続ですね!😅
最近のマスタングのオイルドレンが「樹脂」だったりしますし😳

No title

m0p4rさん
アメ車の歴史はコストダウンの歴史です。その割にはコレはかなり疑問ですけどね。トラックでも結構前からオイルパンまでプラスチックのタイプがありますね。

No title

フォードもこんなブレーキ採用してたんですねえ・・・

ハマーH1もリヤブレーキがサイドブレーキと一体型のディスクブレーキで、固着によって

オーバーホールする事がよくあります。

僕のハマーもサイドブレーキが片側だけ固着してました。

No title

wwf888899さん
H1もそうなんですね!
ドラムブレーキの方が初期の噛み付きが強いので、パーキングブレーキに向いています。この手の大きな車両にはドラムの方が向いているんですけど、不思議ですね。

americancars4ever

アメ車のブログとして開設して13年目、車以外にも様々な身の回りの話題を取り扱っています。