1963 ビュイック・ルセーバー
ビュイック写真は1963年のビュイック・ルセーバーです。
ルセーバーが登場したのは59年、あの凄まじい顔の年ですが、上級車のエレクトラに比べ、少し小さいBボディーを採用しています。
どのメーカーもそうですが、アメ車は皆59年を最後に、テールフィンは縮小し、以降、年々シンプルなデザインになって行きました。
シボレーでは、61年を最後にテールフィンが完全に無くなったのに対して、高級なビュイックは、写真緒モデルもそうですが、翌64年モデルでも、若干のテールフィンの痕跡が見て取れます。
当時のGMでは、テールフィン=高級という図式が残っていたのかも知れません。
それにしても、この車・・・本当に当時のままという感じで、ボロイです。
この家の前は結構通るのですが、以前はボロボロのBMWやメルセデスが停まっていたり、そういうボロボロな車が好きな人が居るのでしょう。
しかも、路上駐車出来るということは、あの高額な保険にも加入しているという事ですから。
見たところ、ナンバープレートも当時の物の様です。
こうやって見ると、やはりビュイックのアイデンティティーであったフロントフェンダーのエアスクープ…目に付きますね。
そして、よく見かける同時代のシボレーより、やはり良く見えます。
この頃は、50年代のテールフィンから脱却し、60年代のコークボトルラインになるまでの、丁度過渡期だと言えるでしょう。
前年までは、50年代の雰囲気を多分に残しているのに対して、この年からは、より直線的なラインになっています。
64年には、あのリビエラが登場していますが、やはりアレが、アメ車のデザインの大きなターニングポイントだったのではないでしょうか?
ルセーバーも、よりシャープなスタイルへと変貌しています。
65年からは、よりグラマラスな如何にも60年代・・・というスタイルに変化すると共に、完全にテールフィンからは決別することになりました。
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