オールズモビル・オーロラ最終型
オールズモビル
1995年に登場したオールズモビル・オーロラは、熟年ブランド化したオールズモビルのテコ入れを目標とした全く新しい高級車で、登場時に明確に、従来の市場は無視したと発表された程でした。
かつて、高性能を売りにしたオールズモビルも、その地位をポンティアックに奪われ、ビュイックの兄弟車に成り下がってからは熟年ブランドと化しており、それからの脱却が至上命令でした。しかし、その試みは成功したとは言えず、同時期に兄弟車として登場したビュイック・リビエラも同じことでした。
2000年に登場したのが、この新型オーロラでした。
当初は次期リビエラも共同開発される予定だったものが凍結されたことで、開発資金が大幅に減り、当初予定されていた88の次期モデルも同時に開発される予定だったのも却下され、オーロラのみが発売に漕ぎ着けました。
当初は次期リビエラも共同開発される予定だったものが凍結されたことで、開発資金が大幅に減り、当初予定されていた88の次期モデルも同時に開発される予定だったのも却下され、オーロラのみが発売に漕ぎ着けました。
この世代の特徴は、従来と同じ4リッターV8の他に、3.5リッターV6が設定されたことですが、コレは元々、88の次期モデルの為のモノでした。
このエンジンは、ノーススターから2気筒取り去ったDOHCエンジンで、従来のビュイック3.8リッターとは異なります。
単なるマイナーチェンジにしか見えないモノの、当初の計画はかなりの規模だったのです。ソレが縮小されて単なるマイナーチェンジになった…といった所です。
デザイン的にも、個人的に先代のソレは楕円トーラスに通じるものがあって好きでなく、こちらの方がバランスは良いと思うのですが…同時に個性も薄れた様な気がします。 正直、下級モデルのイントリーグと大差ない様に見えてしまうのです。
発売とほぼ同時期にオールズモビルの閉鎖が発表されたことも、この車の販売にマイナスだったことでしょう。実際に販売面でも振るわず、2003年モデルを最後に生産中止になり、翌2004年には、オールズモビル部門が閉鎖されました。
オーロラを一言で言うと、全てに於いて空回り… ということなのかも知れません。
従来の顧客を無視した所で、その代わりのマーケットは既に他者に抑えられていて、オールズモビルである必然性が無かったのです。結局残ったのは、誰からも支持されない中途半端な車… 911以降の原油高傾向も、大いに影響があったことでしょう。
従来の顧客を無視した所で、その代わりのマーケットは既に他者に抑えられていて、オールズモビルである必然性が無かったのです。結局残ったのは、誰からも支持されない中途半端な車… 911以降の原油高傾向も、大いに影響があったことでしょう。
ノーススターエンジンの耐久性の問題もあり、現存数は多くない様です。
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