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ホンダGL1000ゴールドウィング

ホンダ
07 /25 2022
ホンダGL1000ゴールドウィング

写真は1974年に発売された初代ゴールドウィングです。
現在、2輪版乗用車と言えるゴールドウィングですが、当初はこんな普通のバイクだったのです。
シートは後のモデルの段付きシートに変更されています。

69年に発売されたCB750から5年目、その5年間に寄せられた数々の意見を組み入れて、全ての面でCB750を超えるモデルとして開発されています。

水平対向4気筒は、幅が広くて重心の高い直列4気筒に比べ、低重心化が可能で、軽快な取り回しを実現しています。
CB750で問題となった頻繁なチェーンのメンテナンスも、シャフトドライブによって解決しています。
そして当時としては珍しい水冷、タイミングベルト、そしてシャフトドライブのお陰で、異次元の静粛性をも実現しています。

当時、写真のようにゴールドウィングに箱やフェアリングを装着して長距離クルーザーとして使うのが流行し、後にメーカーが純正で用意するようになり、今日の形へと変貌していったのです。

しかし・・・今日のゴールドウィングを見ると、チョットやり過ぎなんじゃないの?と殆どの人がそう思うんじゃないでしょうか?オマケに350万にもならんとする価格です。たかがバイクの外装にどの程度の利益率を含んでいるのでしょうか?

カナダでも以前は結構見かけたものですが、今日、本当にその姿を見かけることは稀になりました。
ハーレーですら、昔に比べてフル装備のゴテゴテを見かけなくなったと思います。

この初期型のシンプルでいて、これ以上何が必要?と思えるだけの完成度を見ると、ゴールドウィングも原点を見直す時期に来ているのではないのか?という気がして仕方有りません。
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乗って怖いバイク!

Motorcycle
07 /13 2022
Honda CB750F1
- HONDA CB750F1…75年に発売されたものの、日本での人気はイマイチでした。


主に中古車や人のバイクに乗って「怖い!」と思ったことありませんか?
何となく操縦性が不安定、左右でハンドルの切れ方が違う、何となく不安定で車体全体が揺れる・・・事故車の可能性もありますが、一つ注目したいのが、ステアリングポストのステムベアリングなのです。

オートバイという乗り物は、常にハンドルを細かく左右に動かすことで安定性を取り、そして路面のギャップなんかをかわして直進性を生んでいます。

ところが、このステムベアリングの状態が悪くて本来の動きを出来ない場合、本来ならハンドルの細かい動きで吸収される路面のギャップ等の衝撃が、車体全体に伝わってきまい、コレが不安定さの原因となるのです。

そして左右でハンドルの切れ方が違うというのも、ベアリングの動きにムラがあることから起きます。

こうなった場合、ベアリングを交換するのがベストなのですが、そこまでしなくても、グリスアップして、本来のトルクで締め付けてやるだけで、随分とハンドルの感触が良くなるものなのです。

もう一つ大切なのが、タイヤ、特に後輪の摩耗による影響は非常に大きいですね。
特に後輪は、どうしても平らに摩耗しやすく、本来の断面を維持して満遍なく摩耗させるのは非常に難しいことです。
その摩耗による断面の変化によって生じるコーナーリング時の不安定さは、タイヤを交換すれば、ビックリする位に改善します。

さて、怖いバイクと言って私が忘れられないのが、ニュージーランド時代に個人売買で試乗に行ったホンダCB750f1でした。

CB750f1というのは、あのCB750kシリーズのバリエーションで、75年に登場しました。
ヨーロッパ風のデザインと集合マフラーが特徴でしたが、重量が増えた上に静かな排気音を理由に日本ではイマイチ人気を得るには至りませんでした。当時の日本では、1馬力でも高出力で、1キロでも最高速度が速いことが求められたのです。

そして日本人に注目されないせいか、カナダも含めて比較的残っていたりします。逆に日本で超プレミア付きで取り扱われるKシリーズは、随分前から軒並み日本人に買い漁られています。

さて、そのf1ですが、値段も手頃だったので試乗に行ったのですが・・・乗って余りに恐ろしいので、試乗を切り上げて返却した位だったのです。今まで個人売買の為に色々なバイクを試乗しましたが、こんな体験は後にも先にもこれだけです!

これはCB750f1が危険なバイク…という訳ではなく、単純に整備不良だったのです。

1.先に紹介したステムベアリングの不良。
2.リアタイヤの偏摩耗。
3.純正よりも長い、社外のリアショック。

これだけ条件が整えば、恐ろしくて当然です!
ちょっとしたギャップで車体が大きく振られ、ちょっと曲がるだけでも恐ろしい真っ平らなリアタイヤ、更には純正よりも長いリアショックのせいで角度が変わったキャスターのせいで、更に安定性が無く、しかも重心位置がフロントタイヤに傾いたせいで、とんでもないハンドリングになっていたのです。

リアショックのお陰で、タダでさえ高いシートが余計に高くなっていたのも、恐怖感を助長していました。

よくこんなの乗ってたな…と驚いたものです。
まあ、値段が値段だったので、買い叩いて修理するという手も有ったと思いますが、余り思い入れのある車種でも無かったので、購入しませんでした。

逆に古いバイクを買う場合、このステムベアリングによる不安定さを理由に買い叩くという手もありますが・・・。

ホンダ・ナイトホーク750

ホンダ
07 /01 2022
honda nighthawk750


前回、ホンダCB450ナイトホークを取り上げましたが、今回はナイトホーク750を取り上げます。

1990年頃だったと記憶していますが、ホンダが空冷の新型CB750を企画しているという記事をバイク雑誌で目にしました。当時、既にカワサキのゼファーが大人気となり、ゼファー750が投入された時期で、それに対してホンダはVT250スパーダとCB-1で鳴かず飛ばずという状況だっただけに、非常に嬉しいニュースではありましたが、そこで紹介されたデザインは、凄まじく微妙なものでした。

空冷のCBX750系エンジンというのは、当時の限定解除を経験した者の多くが好印象を持っていただけに、チョットコレは…と、私の他にも多くがそう思ったことでしょう。

翌年市販に移されますが、ナイトホーク750という名前で、CB750という名前にはなりませんでした。これは一安心…というか、750台の限定販売だったということもあり、何れこの兄弟車のスポーツバイクが出てくるであろうことが十分に予想出来たのでした。

そして翌年、後に教習車としてお馴染みとなるCB750が発売され、急いでナイトホークを買った人を複雑な気分にさせたことでしょう。
まあ、そのCB750の方も、明らかに兄貴分のCB1000に遠慮した様な地味なカラーリングやデザインが残念ではありましたが・・・。

そしてこのナイトホークのデザインは、翌年発売された250にも継承されました。
しかし・・・この250の主要のマーケットは何処だったのでしょうか?アメリカでこのクラスのバイクがそんなに売れるとは思えませんし、日本だとしたら、このデザインはかなり微妙だったと思うんですけど・・・。

実際、日本でも大して売れていた様には思えませんし、例えばコレがCB750風のデザインだった方が、もっと売れた様な気がします。

80年代のナイトホークは絶賛して、90年代のナイトホークを酷評する…雰囲気は似ているのに何故?
80年代後半のレプリカブームによって、カウル無しのバイクの絶妙なデザインバランスという概念が軒並み消え去ってしまいました。

絶妙なデカールの取り回し、カラーリング、タンクやサイドカバーの形状、メーターとライトの位置関係、ハンドルとウィンカーらインプの位置関係、シートの形状といった具合に一つ一つの部品の形状、そして他の部品との位置関係といったものが非常に重要なのですが、90年代以降の「ネイキッド」と呼ばれるバイクは、その辺りがかなり杜撰になっていて、この辺りがイマイチ「本家を超えられない」理由なのだと思います。

やはり80年代初頭のカウル無しデザインのピークの時代に発売されたナイトホークの方が、全ての面で仕上げが上手いと思いますね。そして90年代のソレは、昔のソレを下敷きに、テキトーになぞっただけに見えてしまうのです。

ホンダCB450ナイトホーク

ホンダ
06 /29 2022
ホンダCB450ナイトホーク

ホンダCB450ナイトホークです。
ナイトホークというのは、80年代初頭のホンダが販売していたシリーズで、アメリカンとヨーロピアンスポーツの丁度中間の様なデザインでした。

普通〇〇と☓☓の中間…なんて言うと、たいていロクな物が生まれないものですが、このシリーズは非常に洗練された都会的なスタイルが北米では人気を呼んだ様です。

750、650、400(450)とラインナップされていましたが、当時の日本ではLC(ラグジュアリーカスタム)という名前で650と400が販売されていました。

しかし、北米とは違い、日本での販売は全く振るわず、日本で実車を見たのは30数年前のレッドバロンの片隅…という感じであったと思いますが、それに対して北米では、今でもこうやって時々目にするのです。

先ずはこのデザインですが、一言素晴らしいですね…当時のホンダには、CB750Fの様な完成度の高いデザインをする力があり、コレなんかも傑作と言って良いんじゃないでしょうか?

主に青のイメージが強いのですが、この様な赤も有ったのです。
当時の日本で売れなかった理由は、

1.当時のバイク人口の殆どが10代であったこと。
2.650はCB500系のOHC4気筒、400はホーク系のOHC2気筒と、既に旧世代に属していたこと。
3.更に650は免許制度の関係で、殆ど市場が無かったこと。

こんな所が主な理由だと思いますが、やはりこのデザイン、そしてエンジンの良さは、ある程度バイクの経験が豊富な人でないと理解できない類のものだったのかも知れません。

私が初めてアメリカに行った87年当時、結構この手を頻繁に目にして、日本では殆ど見たことなかっただけに、新鮮に映ったものでした。そしてアメリカの景色によく似合うデザインだとも思いました。
650も非常にバランスの良いバイクですし、ホーク系も当然素晴らしい走りを期待できます。

縁が有れば今でも一台欲しいと密かに思っていたりもするんですが、コチラの450って、バンクーバーの保険事情で物凄く不利な扱いになってしまうのが残念な所です。まあ、、前回話したとおり、保険も以前と比べてかなり安くなったので、取り立てて気にする程でも無くなりましたけど。

ホンダCX650ユーロ燃料漏れ…キャブ車のオーバーフロー修理

Motorcycle
06 /08 2021
ホンダCX650ユーロ 2020年

先日、我がホンダCX650ユーロが燃料漏れを起こしました。
前日まで全く問題なかったのに、翌朝エンジンかけると、ポタポタポタ…。

コレは大変に危険です。
取り敢えず確認した所、キャブレーターのフロートチャンバーの底にあるドレンから漏れていることが分かりました。

ドレンのOリングか?と思うのは早合点です。

先ずはエンジンを切ってみると、漏れは止まるので、この時点でドレンのOリングではありません。
エンジンが掛かっている時だけ漏れている…ということは、エンジンが掛かっている時だけ余分に燃料が送られて、その余分な分が外に排出されていると考えられます。

フロートチャンバー

③のニードルバルブは、①のフロートの作用によって常にフロートチャンバー内のガソリンの量(油面)を一定にするためのものですが、③と⑥の間にゴミが詰まったりした場合、ガソリンの量が必要以上に多くなってしまい、コレが漏れの原因だと推測出来るのです。

そこでキャブレーターを分解して…なんて面倒な事はやりません。

1,燃料コックをオフにする
2,ドレンを緩め、⑧の燃料を完全に抜く
3,すると①のフロートが下がり、③のニードルバルブが下がって開放されます。
4,燃料コックをオンにして、エンジンを掛ける…すると、⑦から新鮮な燃料が流れてきて、③のニードルバルブに付着したゴミを洗い流すのです。

今回はこの一回で見事直りましたが、場合によっては1〜4を2,3回繰り返すことになります。

既に車からキャブレーターというものが無くなって久しく、メカニックでもキャブレーターを全く知らない人が増えています。

一瞬ビックリする様な酷い燃料漏れも、キャブレーターだと、こんな簡単に直ったりするのです。現在の燃料噴射では考えられないことですね!

americancars4ever

アメ車のブログとして開設して13年目、車以外にも様々な身の回りの話題を取り扱っています。