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英ジャガー、数千人削減か

イギリス車
12 /17 2018
 【ロンドン共同】英自動車最大手ジャガー・ランドローバーが数千人規模の人員削減を検討していることが16日分かった。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)電子版などが報じた。英国の欧州連合(EU)離脱に備えるためのコスト増加に加え、ディーゼル車の不振や中国での販売落ち込みが業績に響いていることが理由。

 報道によると、5千人規模の削減になるとの予測もある。来年1月にも正式に発表するという。EU離脱が英経済の軸である自動車産業に与える影響が広がりつつある。



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 - 現行ジャガーXJ

北米でもかつては結構頻繁に見かけたジャガーやランドローバーですが、本当に見かけなくなりました。それは日本でも同じことです。

どの辺りからか…と考えると、やはり10数年前から始まった新型デザインからなんじゃないでしょうか? 

現在バンクーバーでのジャガーXJの価格が81000ドル~という風になっています。

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- この世界観は、最早完全に失われました・・・

かつてジャガーというと、メルセデスやBMWなんかよりも割安で、独特な世界観を売りにしていたものですが、その後V8エンジンが主力となると同時に値上がりました。

この値段なら正直他社に行くのが普通ですね・・・。

英自動車最大手って…インドだったんじゃないの?

伝統を捨てたは良いけれど、ソレに替わる魅力がなかった・・・言ってみればキャデラックなんかと似ています。

まあ、キャデラック辺りと比べると、新型デザインも決して悪いとは思わないのですが、だからと言ってコレがジャガーのデザインなのか?という疑問はついて回りますし、かつてのイギリスならではの世界観も感じられず、寧ろドイツ車の劣化コピーといった印象が拭えません。

更に不運だったのが、このデザイン変更がインドのタタによる買収とほぼ同時期に起こったことから、どうもインド製に見えてしまうのです。実際には、ソレ以前から始まっていた事なのですが・・・。

中国での落ち込みが・・・というよりも、他で既に地に落ちて、最後の頼みの中国でもダメだった・・・というのが真実でしょう。

ジャガー程度の規模で5000人削減というと、相当な数です。

現在、ロールス・ロイスはBMW製になり、ベントレーはVW製となり、既に大型ミニの様相を来しています。皆ドイツ的なモノ作りばかりを求め、こうやってイギリス的な伝統文化が失われていくのは残念な話ですね。
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ロータス・ヨーロッパ

イギリス車
11 /21 2018
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こんなのを見かけました。

ロータス・ヨーロッパ…ルノーの非力な4気筒エンジンを611キロという軽量なボディーに積むことによって、廉価かつ手頃なスポーツカーを作り上げたものでした。

軽量なFRP製のボディーを特異な形状のY字型フレームに搭載しています。このフレームは昔、プラモデル見た時ですら、その特異な形状が印象的なものでした。

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コレがそのフレームですが、とても車のものには見えません。

カエルの足の様な部分の間にエンジンが載ります。

そしてT型の部分にフロントサスペンションが付きます。



70年代のスーパーカーブームの洗礼を受けた世代には、非常に印象の強い車ですが、それは当時の人気漫画「サーキットの狼」の主人公風吹裕矢の愛車だったからなのです。

ロータス・ヨーロッパがポルシェやフェラーリ、ランボルギーニといったスーパーカーを相手にするという正に荒唐無稽なストーリーですが、この人気から、スーパーカーブームが「小中学生の間で」爆発したのです。

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さて、このタイプですが、ルーフ~トランクのラインに段差が見えることから、71年に登場したツインカムの可能性が高いですね。初期型がルーフラインからトランクまでのラインが一直線であったのですが、後方視界を確保する為に変更されたのですが、この方がスッキリとして見えます。

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ただ、この年式は、ヘッドライトの内側にウィンカーランプが有ると思うんですが、このタイプでは、ソレが見当たりません。

この車体はFRPで出来ている上に、50年近く前の車であることを考えると、何処かの時点で改造されている可能性も高いですし、外見のみからモデルを特定することは難しいですね。

ツインカムは、1557ccのフォードエンジンに、ロータス製のツインカムヘッドを搭載したもので、105馬力となっています。

パワーアップしたのと同時に、重量も増加していますが、それでも711キロに収まっています。

デカデカとしたリフレクターが付いているのは、北米仕様なのでしょう。

一番上の写真で、後ろに写っているシビックと比べると、その低さがよく分かります。

ロータスのロゴが無いのが惜しいですね・・・。

これだけキレイなのに、コレクタープレートが付いていないのは・・・おそらく色がその年式のモノと異なるのかも知れません。

因みにサーキットの狼に出てきたのは、72年に登場した最終型のスペシャルで、ツインカムのエンジンに大径バルブを採用し、126馬力にアップしたものでした。
この最もパワフルなモデルですら126馬力…コレでポルシェやフェラーリ、ランボルギーニと互角に走っていたなんて、凄い話しですw

まあ、それでも例えば70年台の初代ホンダ・シビックの1.5リッターが78馬力、カローラ・レビンのツインカムですら115馬力であったことを考えると、かなり高出力であったと言えますが…まあホンダの場合、排ガス規制を達成しているという違いはありますが…。

それに711キロという重量も、70年代のカローラクラスが大体750キロ前後であったことを考えると、際立って軽いという訳でもありません。

安価で手軽にミッドシップを楽しむ…コレが本来のこの車の魅力なのです。
その上、当時の日本車なんて、数値的には近くても、ハンドリングも何も有ったものじゃないですから…。

残念ながら当時の日本の経済力からすると、イギリス車は大変に高価なものになってしまい、その事からも、「スーパーカー」扱いになってしまい、本来の評価を得ていない気がします。

例えばイギリスで普通のバイクであったトライアンフ・ボンネビルですら、日本では高級車扱いで、実にホンダCB750の倍もしたのです!

その両方とも「輸入車」となるアメリカでは、ホンダの方が高かったんですから…。

ローバーP6 3500

イギリス車
08 /29 2016
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自宅からそう遠くない住宅街の中で、こんなのを見かけました。
ローバーP6...かつてローバーといえば、労働者階級の為の高級車であり、60年代当時、ジャガーよりも格上のブランドだったのです。

P6が発売されたのは63年、当時、ローバーは「ガスタービンエンジン」の搭載を予定しており、それにも対応出来る様に、ボンネットのスペースには余裕があり、当時としては珍しい4輪ディスクブレーキ、リアサスペンションは、ド・ディオン式となっていました。

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そのガスタービンエンジンは、結局実用化されませんでしたが、その代わり?として登場したのが写真の3500で、68年のことでした。

前年、ローバーはレイランドに買収され、そして翌68年には、レイランドもブリティッシュモータースと合併し、ブリティッシュ・レイランドが発足するという、正に激動の時代に誕生したのです。

当初は2000ccのみであったとこに、ビュイックから権利を購入したオールアルミの3500ccV8エンジンを搭載したのが目に付きます。このエンジンは、ランド・ローバーやTGVといった英国車に使われ続け、2006年まで現役でした。

ローバーP6は、ブリティッシュ・レイランドの中でも、トライアンフ2000系との差別化に苦しんでおり、ハイパワー化により、対米輸出にも力を入れる予定でしたが・・・。

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ご存知の様に、ブリティッシュ・レイランド時代には、経営の混乱から、労使関係が極度に悪化し、工場労働者の殆どが、工場内よりもストライキに時間を費やされていたと言われる程でした。

そんな中で、折角のこの車も品質が低下して行き、最終的には、トライアンフ2000シリーズと共に、あのローバーSD1に置き換えられ、生産中止になりました。

この車は、日本の自動車メディアの黎明期を支えた小林彰太郎氏の愛車として知られ、メディアで絶賛したことから、販売台数の割りに、その知名度は高かったと言われています。

ニュージーランドでは結構頻繁に見かけたこの手の車も、北米では本当に珍しいですね。それは、ブリティッシュ・レイランドが70年代に北米から撤退したのと大いに関係がありますが、やはりカナダで走るには、サビが問題であったのでしょう。この車もアチコチにパテ盛の跡が見て取れ、コレクタープレートには、程遠い感じでした。

ニュージーランド時代には、結構立派な車に見えたものでしたが、やはりコチラで見ると、何となく小じんまりとして見えてしまいます。大きさ的には、全長4,530mm、全幅1,680mmと、5ナンバーサイズに収まっていますが、同時代のオースティンやモーリスなんかに比べると、立派な体格でした。

現在北米で見かけるブリティッシュ・レイランドの車というと、MGばかりです。2シーターコンバーチブルというその特徴故に、「夏専用車」としてファンから支持され続けた訳ですが、反面、四季を通して使用される4ドアセダン系は、非常に珍しい存在だと言えるでしょう。

ニュージーランド程度の気候でも、錆びに悩まされていただけに、融雪剤を使うカナダでは、ほぼ絶望的なのです。

更に、アメリカ車や日本車に比べ、当時にイギリス車は、何かとメンテナンスに手間も掛かった事も、その残存数の少なさの理由です。






ジェンセン・インターセプター

イギリス車
06 /11 2016
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ジェンセンモータースは、イギリスのバーミンガムで、コーチビルダーとして発展したメーカーでした。

写真は、バンクーバーで見かけたインターセプターです。

発売は1966年、ボディーはイタリアのカロッツェリア製で、クライスラーのV8エンジンを搭載し、イギリスの手による内装は、大変に上品かつスポーティーな雰囲気に溢れています。

アストン・マーティンが特権階級の高級クーペであるのに対して、此方は、労働者階級の最高級クーペと言えるでしょう。

しかし、この車のプロポーション…何処かで見たような…というのが、正直なところなのです。

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正直この車、私にはスチュードベーカー・アヴァンティに似ている様に見えてしまいます。特にクウォーターグラスからリア廻りの処理なんかは、雰囲気がソックリです。

元々少量生産の車であった上に、ジェンセンモータースも、76年に第一次オイルショックの煽りを受けて、倒産しています。

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 - スチュードベーカー・アヴァンティ

総生産台数6,408台で、これは、あのデロリアンよりも少ない数字です。
因みに、アバンティは、5800台程度であった様で、共に少量生産であったという面でも共通しています。

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しかし、クライスラーのエンジンを使用しているというのは、信頼性、メンテナンス製の面でも有利に働いていることでしょう。

その派生車種として、ジェンセンFFがありますが、此方は1966年の時点で、フルタイム4WDとABSを搭載していることに驚かされますが、特にABSは、車に於いて最も早い採用として知られています。

多くのイギリスのブランドが、ブリティッシュ・レイランドに参加することで、晩節を汚したのに対して、ジェンセンモータースは、ある意味、最後まで孤高の存在として、歴史に名を留めていると言えるのかも知れません。

ローバーSD1???

イギリス車
05 /23 2016
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先日、街を歩いていたら、向こうの方で信号待ちしている車のフロントビューが、妙に印象的でした。

グリルレスの精悍な顔つき…コレはもしかして、あのローバーSD1???

ローバーSD1に関しては、随分前に記事にしましたが、ブリティッシュ・レイランドの車は、MG系以外、殆ど北米で見かけることはありません。
やはり、その耐久性に大いに問題があった上に、メーカーの北米撤退も手伝って、殆どが廃棄されてしまっているからです。

珍しいな…なんて思いながら、信号が青になり、此方に向かって走ってくるのを待ちました。

そして、近付いてきたソレは…コイツでした...........................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................




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ポンティアック・グランプリ…。

あれだけ精悍に見えたフロントマスクも、グランプリと判った途端に、何とも軟弱に見えてしまいました。

オマケに、丸っこいルーフラインも、前の方から見たら、何となく雰囲気が似ていたのかも知れません…。

その時間、僅か1分にも満たない時間が、途轍もない無駄であった様に感じた瞬間でした…。


americancars4ever

アメ車のブログとして開設して13年目、車以外にも様々な身の回りの話題を取り扱っています。