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サーブが事実上の経営破たん、独立企業目指す法的手続きを申請

ニュース
02 /20 2009

サーブが事実上の経営破たん、独立企業目指す法的手続きを申請
2月20日20時3分配信 CNN.co.jp


経営難にある米自動車最大手、ゼネラル・モーターズ(GM)傘下にあるスウェーデンの自動車メーカー、サーブは20日、独立した企業体となる経営再建に向けた法的手続きを同国の裁判所に申請する、と発表した。事実上の経営破たんとなっている。GMグループのメーカーの破たんは初めて。

スウェーデンの国内法規に従い、独立した管財人が任命され、サーブ経営陣と協力して経営再建の方策を探る。再建案は3週間内に債権者らに示され、承認を求める。政府の資金援助も求める方針。

サーブはこの間、業務は平常通り続ける見通し。スウェーデン政府は昨年末、世界的な景気後退のあおりで自動車産業が経営危機に陥る中、米自動車大手フォード・モーターとGMの各傘下にある同国のメーカー、ボルボとサーブに総額34億米ドル相当を支援する考えを明らかにしていた。ただ、両社の国有化は否定していた。

GMとフォードは経営難を切り抜けるため外国ブランドの身売りなどを検討していた。GMは経営再建で米政府の公的資金注入を受けている。これまで約134億ドルの融資を受けているが、同社は最近、販売数が改善しない場合、2年間でさらに166億ドルの資金を政府に求める考えも明らかにした。

最終更新:2月20日20時3分



GMの経営危機により、売却の噂の絶えなかったサーブが、事実上の経営破たんとなりました。
アメリカ・ビッグ3は、以前より、景気が良いと様々なブランドを買い漁り、景気に陰りが見えると、それらを手放すという愚行を繰り返してきました。
GMによるサーブの買収・・・相互に一体どれ程の利益があったのか、見当すら付きません。サーブ買収により、GMの車作りに変化があった様には思えませんし、元々中級車でしかないサーブに、目を引く様なブランドイメージがあったとも思えません。

サーブ側としても、オペルのシャシーを共用することで、随分と独自性がスポイルされてしまったと言えます。

フォードがジャガーやランドローバーを買い漁っておきながら、それにより、同社のブランドイメージが向上したということは、全くありませんでした。その金をリンカーンに投資しておけば、随分と違っていたことでしょう。

90年代に盛んに言われた、所謂車業界の再編は、結局成功例も無く、ココに終了したと言えるでしょう。
甘味だけを取り、経営が傾けば棄てる・・・余りに無責任な気がしてなりません。

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クライスラー・セブリング・コンバーチブル キャブフォワードの功罪

クライスラー
02 /11 2009

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リーズナブルな価格で、ファッショナブルなコンバーチブルとして人気を博した、ル・バロン・コンバーチブル http://blogs.yahoo.co.jp/hiro_hosono15oct/801896.html も、旧態依然としたメカは如何ともし難く、96年モデルにて、セブリング・コンバーチブルに世代交代しました。

90年代のクライスラーは、LHカー以降、キャブフォワードと呼ばれる、フロントガラスを前進させ、キャビンを大きく取るデザインを採用して、同社はこれによって大幅なスペースユーティリティーの向上を実現したと言っていますが・・・。そして、この車のベースである、クライスラー・シラス、ダッジ・ストラタスも、よりコンパクトなボディーにて、同様のプロポーションを採用していました。

この写真を見て、どう感じられるでしょうか?私としては、やはり妙にボンネットが短く、それに比較するとトランクが長い、アンバランスなスタイルに見えてしまいます。

LHカー http://blogs.yahoo.co.jp/hiro_hosono15oct/760241.html の時に述べましたが、キャブフォワードデザインに、実用上のメリットは殆ど無く、実際、フロントガラスの傾斜が大きくなった分、ボンネットが短く見えるだけの話です。運転席に座ると、フロントガラス上端が額の間近に迫り、ガラス下端は遥か彼方で、目の前には広大なダッシュボードが広がり、広大なガラス面に盛大な映り込みが起こる・・・コレが事実で、居住性等とはまるで関係ありません。

本当の意味でスペースユーティリティーを求めるのなら、もう少しフロントガラスを立てる事で、ガラス上端を運転者から遠ざけ、運転席の圧迫感を減らすと同時に、ガラス下端を手前に持って来ることで、ボンネットを長く見せられる上に、ダッシュボードが小さくて済む為、特に2ドアクーペの場合、よりバランスの良いスタイルが実現出来ます。

この様に、フロントガラスの傾斜角、リアガラスの傾斜角、そしてCピラーの形状は、車のデザインを語る上で、最も重要な要素です。その辺を曖昧にしていては、この様な重心の曖昧な、何処か垢抜けないデザインになってしまいます。

少なくとも、ル・バロン・コンバーチブルの見せた、完璧とも言えるバランスの良いプロポーションは、完全に失われてしまいました。まあ、元々あのデザインは、当時クライスラー傘下にあったイタリアのマセラッティーの影響が多分に見え、クライスラー独自のデザインとは言えないのかも知れませんが。

因みに同時期、セブリングにはクーペもラインナップされていましたが、コチラは三菱ギャランをベースにした全く別の車種で、コンバーチブルは、先にも述べた様に、クライスラー・シラス/ ダッジ・ストラタス(共に4ドアセダン)の兄弟車でした。



写真上;クライスラー・セブリング・コンバーチブル

4ドアセダンでは、一応のバランスを見せるキャブフォワードデザインも、2ドアとなると、大きくバランスを崩します。先代ノル・バロンに比べて贅肉が多いのも気になるところです。



写真下:クライスラー・ル・バロン・コンバーチブル

ロングノーズにショートデッキのプロポーションは完璧なバランスを見せています。メカ的には発売当時から旧態依然としていましたが、このデザインは、今見ても十分に魅力的で、それ故に大切に乗られているのを、今でもよく目にします。

フォード・マスタング レトロスタイル編 Ford Mustang

フォード
02 /03 2009

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マスタング、前回の記事:http://blogs.yahoo.co.jp/hiro_hosono15oct/1020183.html

1993年、14年ぶりに新型マスタングが登場しました。先代のモデルが余りに無個性なデザインで、しかも、これだけ長く販売されているうちに、マスタングという車のアイデンティティーが曖昧になってしまったのも、また事実でした。

そこで、このモデルチェンジの大きな特徴は、デザインモチーフを、64年に発売された、[初代マスタング/ http://blogs.yahoo.co.jp/hiro_hosono15oct/732484.html] に求めたことでした。まあ、この頃のデザインは、所謂当時の一般的な2ドアクーペに、初代の特徴を散りばめたといった程度のものでしたが、同時に何処か消化不良を感じさせるデザインでもありました。

初代マスタングの人気は根強く、どうせレトロに舵を切るのなら、もう少し思い切って・・・というのが当然の要望でもありました。途中のマイナーチェンジで、より初代のイメージを取り入れましたが、本格的なレトロスタイルと言えば、2005年モデルで登場した、現行モデルからということになります。

シャシーも使い古されたフォックス系から、サンダーバード系の新しい物になり、デザインも、なかなか良いバランス・・・の様に思いました。少なくとも現物を見るまでは・・・。

2005年の渡米時、初めて現物を目にしましたが、正直な印象は、写真ほど良くないといものでした。どうも必要以上に背が高く、重ったるさが目に付いてしまうのです。
デザインを決定するクレイモデルの製作工程では、「削る」のが基本なのですが、どうもフォードの人たちは、「肉付け」で誤魔化しているのではないのか?と思いました。

全体的にボディーの厚みが大きく、分厚いホイールアーチ周辺の張り出しが、折角の大きなタイヤを小さく見せるのに貢献?しています。
どの角度から見ても、「分厚さ」ばかりが印象に残るデザインで、もう一回り削れなかったのか?というのが正直な感想です。

そして、初代と比べて決定的に違うのが、初代の魅力でもある、「上品さ」が全く感じられず、極一般的なホットロッドと化してしまった感じがするところです。

かつて、マスタングといえば、安価な車ながら、タキシードを着て、ビバリーヒルズに乗り付けても、決して見劣りのしない、クラスレスの車でもありましたが、今回のモデルでは、その辺が随分スポイルされてしまった様に見える・・・というのは、偏見でしょうか?

次世代のマスタングは、恐らく今回の顧客の要望を取り入れ、より初代に近いデザインになることと思いますが、そうなると、レトロスタイルの罠に嵌ったも同然です。
一度レトロスタイルに舵を切ると、結局モデルとなった物に如何に似せるか?以外に方法が無くなり、かえってデザインの幅を狭めることになってしまうのです。

かと言って、全く新しいデザインにするというのも、非常に難しいところで、一見成功している様に見えるレトロスタイルの裏には、この様な葛藤が見え隠れしている様にも思えます






写真:フォード・マスタング、2008年8月、メルローズにて撮影。

フォード・サンダーバードhttp://blogs.yahoo.co.jp/hiro_hosono15oct/7436644.htmlの例も同様ですが、どうもフォードのレトロスタイルは、イマイチです。

コレは、オリジナルデザインの良さを理解していない者が、、見よう見まねでコピーした為、重要なポイントを逃しているからだと言えるでしょう。
同じメーカー製とは言え、所詮は劣化コピーでしか無いのでしょう。

パッと見良く見えても、ジックリと見てみると、余り練られた形跡の無い、稚拙なライン使い、無駄な贅肉が目立ちます。ドアの上下方向の厚みは、スポーティーな車としては、致命的です。


写真下

サイドスカートを装着しているので、上下高の高さが一層際立って見えます。
大柄なボディーに対し、タイヤが余りにも小さく、貧弱に見えます。コレでは、他に何をやろうと、カッコ良くは見えません。

americancars4ever

アメ車のブログとして開設して13年目、車以外にも様々な身の回りの話題を取り扱っています。