2008年のアメリカ滞在時、以前関わりのあったアメリカ車が軒並み姿を消していることに驚き、その姿を記録に止めようとブログを開設し、今年で12年目になります
トヨタ自動車は14日、米国で暴走事故が発生した高級車「レクサス」の安全性向上に向けて車両を改良する方針を固めた。
運転席のフロアマットに引っかかってアクセルペダルが戻らなくなる危険性があるため、ペダルを改良してマットに引っかかりにくい形状に変更する。
対象は米高速道路交通安全局(NHTSA)が事故発生の可能性を指摘した「レクサスES350」など7車種、約400万台。近くNHTSAと改良内容について合意する。販売店を通じてペダルを無償交換するが、「車両に欠陥はない」としてリコール(回収、無償修理)ではなく安全性を高める自主的な改良としている。
(2009年11月14日12時15分 読売新聞)
>>「車両に欠陥はない」としてリコール(回収、無償修理)ではなく安全性を高める自主的な改良としている。
仮にマットの引っかかりが原因で急加速したのなら、それは即ち欠陥なのですが・・・。
何とも往生際が悪いというか・・・かつてアメリカでレクサスが始まった頃、良心的なリコール対応も、評価を上げる一つの理由だったのですが、昔日の面影は全くありません。
事実、何人も人が亡くなっているというのに、長年放置した挙句、欠陥は無いですか・・・。
どうしてしまったのでしょうか?最近のトヨタは・・・。
60年代、シボレー・コルベアの欠陥を訴えたラルフ・ネーターに対し、GMがスパイ活動を行って問題になったことがありますが、それは「恐れ多くもGMに文句言うとは…」といった態度からでしたが、トヨタもそうなりつつあるのでしょうか?
私事ですが、遂に10年間住んだニュージーランドを離れることになりました。
ニュージーランドというと、小泉政権時代、規制緩和の優等生として取り上げられていたこともあった様ですが、実際はどうなのでしょう?
英国連邦の一部として、農作物を季節が逆の英国に売ることで経済発展をしたNZも、70年代イギリスがECに加入すると、その関係が崩れてしまいました。国の産業発展を促す為、あらゆる輸入品に高い関税をかけ、出来る限りの製品を国産化するという政策を取ってきましたが、それ故に、物資の欠乏は深刻でした。NZドルが非常に強力であったお陰で、古くから海外旅行が一般的であり、海外に出かけるニュージーランド人は、皆溢れんばかりの電気製品を持って帰国するのが常でした。驚くことに、フィジーやトンガといった国に買い物旅行に行っていた位なのです。
そして、車まで国内で生産していたのです。日本の殆どのメーカーが現地生産をしていたというのだから驚きます。とは言え生産量などたかが知れており、注文して手に届くまで2年は掛かり、それを数年乗って転売すれば儲けが出たと言います。
ところが、人口300万程度の国で、幾ら国が旗を振れども工業生産など上手く行く訳も無く、やがて経済は破綻を迎えました。
80年代半ばから、徹底した規制を廃止し、民間で出来ることは全て民間に・・・ということで、大幅な規制撤廃を行い、それによって公務員の多くは職を失い、保護を失った国内産業も破綻を迎えました。
そして製品の殆どを輸入に頼る様になるのですが、殆どの会社にとって、ニュージーランドなど取るに足りない市場であり、誰一人として本気で商売することはありませんでした。
そんな中で、競争により市場を拡大するのでは無く、少数による独占により価格競争を起こさせず、多利薄売?が当たり前の市場になってしまったのです。
国内に食品販売会社が2社しか無いというのも顕著な例で、国内何処に行っても同じ食べ物しか売っていないばかりか、最近、一頃に比べ通貨が向上しており、原油価格も低下しているにも関わらず、物価上昇のペースは、正に驚異的な勢いなのです。
郵政民営化の実態も、料金の値上がり、不採算業務の廃止、そして民間委託された配達途中での盗難、紛失等のトラブルの多発なのです。
車も例外でなく、最大の都市、オークランドですら、各メーカー一社ずつしかディーラーが無いのです。
それは、日本から無関税で、無制限に中古車の輸入を開始したからで、新車販売、中古車販売に壊滅的な打撃を与え、ディーラーは閉鎖され、私利私欲のみで、世間に何ら貢献することの無い個人ブローカーのみが大儲けするという歪な経済構造が生まれたのです。
車は年々複雑化しており、ディーラーでなければ手に負えない整備が増えているのにも拘らず、逆にディーラーの数が減ってしまい、独占を生んでいるのです。これでは質が向上する訳も無く、その様な発展性の無さこそが、この国の病巣であり、少しでも上を目指す者は、ニュージーランド人でも当たり前に国を離れ、移民として来た者も、殆どが数年以内に離れてしまうのです。
私の場合、少し長く居過ぎたのですが、次に行く先を決定するのに時間が掛かったのも無関係ではありませんでした。
穏やかな国・・・の現実はこんな感じなのです。
ところが、折角帰国を決意し、チケットも手配したというのに・・・物凄い内定が舞い込んできたのです!大手ディーラーのプジョー部門なのですが、この会社は以前から質の高いことで定評があり、そして非常に就職が難しい会社でもあるのです。その採用の厳しさは、文句無く国内トップレベルであり、私も以前、同社の他ブランドに2度応募したものの、一度は面接すら声が掛からなかった程なのです。
プジョーには元同僚(紹介者)が居り、同社のクライスラー部門には元上司が居て、それらの敷地の所有者が、前に務めていた会社の社長・・・という具合で実に世間は狭く、徹底的に探りが入った上での採用だったのです。
一度あの会社で仕事をしてみたかった・・・という思いはあるものの、プジョーと言うブランドが私の将来にとって然程意味のある物でも無いこと、そして、余りこの国に長居したく無いこと。
声を掛けて頂いたのは有り難いのですが、残念ながらこの話は受ける訳に行かない様です。
私の住んでいるニュージーランドでは、WOFという車検制度があります。
政府の作成したプログラムに沿って、民間業者に検査を委託している訳ですが、それ故に数年に一度、設備の検査、そして検査員の実技試験が行われます。
事の始めは一月前に遡ります。当日、私は講習に行っていた関係で欠席したのですが、他の検査員全員が試験を受けた結果、5段階評価の2、一月後の再検査で改善が見られない場合は、認定を取り消すという厳しい物でした。
これは大変・・・ということで講師を呼んで講習を受け、日々の検査もより丁寧に行う様にして、今日に備えていました。
今日、最初に声が掛かったのは、当然前回欠席した私でした。前回の試験では、各人下回りの検査や、走行テスト・・・といった部分部分の検査だったのですが、私に課せられたのは、車一台全工程でした。それだけでも驚いたところに、検査車両として選ばれたのが、私の苦手なトヨタでした。
普段は30分程で済む検査も、徹底的に、何でこんな事まで・・・という所まで丁寧に検査した結果、3倍ほど時間がかかりました。感じとしては、日本の限定解除の試験と似ているかも知れません。
結果は、一箇所ミスはあったものの、トータルで非常に良いという評価を頂き、認定取り消しも無くなりました。
そして不思議なのが、前回あれだけ結果が悪かったのに、他の検査員に一切再試験をやらなかった事です。ある意味ニュージーランド的ないい加減さなのでしょう・・・。
因みに、前回の試験で検査員と大喧嘩をした者が居ましたが、今回は会社から休暇を命じられていました。
日本では使っている人を見たことが無い工具です。
ナットを廻す為のものですが、本来ならセットが用意されているところ、私は写真の2本のみを所有しています。9/32=7mm、5/16=8mmなのですが、メインにホースバンドの締め付け、内装に使われている6角のタッピングスクリューに使います。
グリップが細いので、余り大きな力は入りませんが、ホースクランプを締め付けるのには丁度良い力加減で、しかも細身の為、狭い所での使用に重宝します。
そして、軸の中が空洞になっている為、ディープソケットでないと使えない様な箇所でも使用可能です。
私の使い方では、特に不満も無いのですが、欲を言えば、ボルスターが付いていれば、レンチを咬ませて、より大きな力を掛ける事も出来ると思うのですが・・・。
写真:軸の色分けで、サイズが判る様になっています。