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ハマー売却を断念 清算へ・・・

ニュース
02 /27 2010

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ニューヨーク(CNNMoney) 米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は24日、スポーツ用多目的車「ハマー」事業の売却に関する中国企業・四川騰中重工機械との交渉が決裂したと述べ、事業を清算する意向を表明した。


GMは交渉成立に至らなかったことに失望感を表明する一方、交渉が行き詰った理由については具体的言及を避けた。


ハマーは軍用車両「ハンビー」を土台にしている特殊な車だったが、ガソリン価格高騰のあおりで販売台数が激減。昨年の販売台数は9046台と、前年から67%も減少した。


連邦破産法11条の適用を受けたGMが事業再編の一環で消滅させるブランドは「サターン」「ポンティアック」に続いて3つ目。一方中国の自動車メーカーは国際市場での存在感拡大を図り、知名度を確立した西側ブランドの買収に関心を示している。




ハマーはAMジェネラル社によって開発された、ジープに継ぐ次世代軍用車HMMWV「ハンビー」の市販モデルとして始まりました。

「ハンビー」が一般に認知されるようになったのは、92年の湾岸戦争の時で、後に民間に販売されたのは、俳優のアーノルド・シュワルツネッガーの要望によるものであるのは有名な話です。

90年代は、車の多様化が進んだ年代で、それまで高級車=セダン、クーペという図式が崩壊すると同時に、4WD車やピックアップトラックなどが、「お洒落」な車として持て囃される様になりました。安いガソリン価格にも後押しされ、ハマーの様な巨大な車も大いに人気を博したものでした。

ところが、99年に民生部門をGMに売却すると、AMジェネラル社は元通り軍需専門の企業として今日に到るのですが、民生部門はGMの一部門として組み入れられ、ハマーも軍用車ベースのH1から、シボレーのトラックをベースとしたH2、H3の販売が主流となり、年々軍用車との関連性は薄れていきました。

結局アメリカ特有の「形さえ似てれば何でも良い」的な車作りの新たな犠牲者と言えるのかも知れません。そして、その事実こそが、大手メーカーが触手を伸ばさなかった理由なのかも知れません。


写真:ハマーH2

形は似ているけど・・・もはや軍用車との関連性はありません。リムジンのベースとして人気を博していますが・・・。
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トヨタ社長、明日アメリカで証人喚問へ・・・

無題
02 /24 2010
トヨタの社長が、アメリカで証人喚問に出席するという運びになりました。
連日メディアが垂れ流しの情報を流していますが、その中で一つ気になるのが、時間が経つにつれて、ユーザー、被害者の訴えが誤解され始めているのではないか?ということです。

今までトヨタが撮ってきた措置は、フロアマットを取り外す、スロットルペダルの処置といった具合に、スロットルの「引っ掛かり」に対してなのです。

ところが、今日ニュースで流れたアメリカの被害者の訴えでは、アクセルを踏んでいないのに、「勝手に加速していった」というものなのです。

そして、数年前からカナダのLemon Ade誌で取り上げられているユーザーの訴えも同様で、アクセルを踏んでいないのに、勝手に100マイルを超えるスピードまで急加速して、そして勝手に直ったというものなのです。

一定の箇所で、フロアマットなどが原因でスロットルが引っ掛かったのなら、速度が落ちないということはあっても、急に下り坂に差し掛かるなどしない限り、勝手に急加速していくことは考えられません。

そして、人によっては、スロットルペダルが足から離れていったという訴えもあります。となると、電子制御スロットル、そしてクルーズコントロールも関わっているのか?という印象を受けます。

最近は誰もがPCを使うようになって、誰もが経験したことがあると思いますが、同じPCの不調でも、PC本体のトラブルか、OS系のトラブルか、周辺機器のトラブルか・・・によって、何処に問い合わせるかも異なり、幾つもの場所をたらい回しにされることが少なくありません。

これだけ車の電子制御が複雑になった現在、様々な部門が部分的に受持ち、その連携部分が盲点になっているという可能性も否定できません。そして、妨害電波の様な外部的要因の場合、どの周波によるものか?を特定するだけでも膨大な時間が必要になることでしょう。

もしかしたら、日本で頻発しているコンビニ特攻を徹底的に調査すれば、妨害電波の種類が特定できるかも知れません・・・。

アメリカでのトヨタバッシングについて

無題
02 /19 2010
トヨタのリコール問題は、正にとどまる所を知らないといった様相を来たしています。そこで少し気になったのが、最近のメディアでは、80年代のジャパンバッシングになぞらえて、今回の問題を、「アメリカによる揚げ足取り」という様な見方が増えつつあることです。

この辺りは、結論から言うと、全く的を得ていないと言わざるを得ません。

80年代の貿易不均衡=ジャパンバッシングは、輸出マインドの無いビッグ3の車が日本で売れないのは当然の話しで、逆に、日本のメーカーは、アメリカの作っていない高品質な小型車を作り、シェアを拡大していたというだけの話しで、文句言う事こそ、筋違いもいいところでした。

ところが、現在のトヨタの問題はどうでしょうか?問題を知っていながら長年放置し続けたこと、生産ラインでは既に対策が打たれているものを、既に販売した車に対して放置していた上に、情報公開が遅れに遅れているだけでなく、特にレクサスのスロットルに関しては、未だに「調査中」な上に、日本国内はまだ放置された状態なのですから、充分すぎる位、非難されるべき要素があるのです。


今回4年ぶりに帰国して、改めて思ったのが、日本のメディアの著しい質の低下です。
何処にチャンネルを合わせても同じ事しか言わない、相撲界の下らない話しや、小沢氏の話に、どれだけ無駄な時間を割いたことでしょう?オマケに、以前と比べて、明らかに海外のニュースの取り扱いが減っています。
結局何一つ自分たちで取材することも無く、情報源は同じなのでしょう。トヨタの車でトラブルを経験した人に取材をするテレビ局がどこかに有ったでしょうか?

三菱のときは、あれだけ徹底的に叩いた上に、新聞でも連日三菱の揚げ足取りが続きました。それなのに、トヨタというだけで及び腰になっただけでなく、同情的な記事が増えてきているのは、如何なものでしょう?

今回に関しては、トヨタは徹底的に叩かれるべきだと、私は思います。そして、それを期にもう少し良心的な車作りをする様になるのなら、それは歓迎されるべきことです。

プリウス、苦情受け先月からブレーキ改修していた…

ニュース
02 /04 2010

トヨタ自動車が新型「プリウス」の今年1月の生産分から、ブレーキ不具合への改善策をとっていることが3日、明らかになった。

佐々木真一副社長が同日、直嶋経済産業相に「ブレーキをコンピューターで制御する範囲を変更することで改善できる」「今年から(改善策を)講じている」と報告した。佐々木副社長は同日夜、記者団に対し、昨年末までに生産・販売し、対策を講じていないプリウスについては「1件1件精査して改良を検討する」と述べた。

一方、前原国土交通相は記者団に対し、国交省が独自調査したうえで「リコールに該当するかどうか判断する」との考えを示した。

国交省によると、「プリウス」の不具合情報は、昨年7月に千葉県松戸市で起きた衝突事故を除いて13件ある。トヨタは販売店などに寄せられた分を含め計77件を把握しているという。
(2010年2月4日08時14分 読売新聞)





アクセル問題も根本的に解決されていない中で、プリウスのブレーキの問題が騒がれ始めていますが、コレも予想通り、コンピューターのトラブルの様です。

私もスバルに関わっていましたが、行われるリコールといえば、「トラブルが発生する可能性があるかも知れない・・・」といった類のものでした。

それをトヨタは、実際に問題が起こっているものを公表すらせず、内緒で対策を打っただけでなく、しかも既に市場に出た物を、放置していたことになります。

2009年5月に発売開始、7月に既にトラブルが発生しているのです。2010年型から対応されているとはいえ、それですら時間が掛かりすぎている様に思いますが、更に問題なのは、発売直後から問題が分かっていたにも関わらず、既に市販された個体に対しては、現在まで放置していて、リコールするか否かも、今の所不透明だという、極めて悪質な対応です。

トヨタの一連のリコール問題は、70年代のアメリカビッグ3のソレにも似ています。リコールに掛かる金額よりも、問題を個々に対応した方が安い・・・という発想なのですが、金勘定屋には、それによって起こる信頼失墜まで頭が回らないのでしょうか?

一時栄華を極めた様に見えたトヨタの問題・・・実は相当重症なのかも知れません。

ディムラー250

イギリス車
02 /03 2010

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世界で最初にガソリン自動車を開発したのは、ドイツのゴットリープ・ダイムラー、カール・ベンツの両者と言われていますが、イギリスのフレデリック・シムズが、ダイムラーのエンジンの製造販売の権利を、イギリス及びその植民地に於いて獲得したのが、ディムラー(英語読み)社の始まりです。

ダイムラーから受けたのはエンジンに関しての技術のみで、車体に関しては他社から供給を受けるという、自動車創世記に、高級車の世界では一般的に行われた手法での生産が続けられました。

よって、ドイツのダイムラー社(後にベンツと合併)と、イギリスのディムラー社が同形の車を製造販売したことはありません。

1960年にジャガーに買収されてからは、ジャガーの上級グレードとして、バッジエンジニアリングが主となり、独自色を失っていきましたが、写真のディムラー250は、合併直後似発売されたこともあり、当時のジャガー・マーク2をベースにしながらも、ディムラー独自ののV8エンジンを搭載していました。
因みに、同エンジンのシリンダーヘッドは、あのトライアンフ・ボンネビルのチーフエンジニアとして有名なエドワード・ターナーによって設計されています。

当時のジャガーは極端に品質が低下する前ということもあり、特にこの手のマーク2は、現在でも丁寧に乗られているのを比較的よく見かけます。

ニュージーランドというと、どう間違っても豊かな印象のある国では無いのですが、それでも、時々こんな車を目にする辺り、やはり日本とは随分と違うんだな・・・と改めて思います。

タッカー ビッグ3への挑戦~アメリカンドリームの終焉

独立系メーカー
02 /02 2010

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第二次大戦中、兵器の生産で財を成したプレストン・タッカーが戦後、自動車産業に進出した記念すべきモデルです。

戦後しばらくの間、アメリカの自動車業界は、どこも戦前と同じモデルを作り続けており、それに対する批判の意味も込められていました。

ヘリコプターから転用されて水平対向6気筒エンジンをリアに搭載しています。リアエンジンという形式は、戦後、フォルクスワーゲン・ビートル、ルノー4CV、日本では日野コンテッサ、スバル360といった具合に、小型車を中心に、大いに持て囃された形式でした。

FFのドライブシャフトに対する技術が確立する以前、限られたスペースを有効利用するには、FFと同じくプロペラシャフトを持たないリアエンジンが有効だったのです。

その他にも、シートベルトの標準装備、ダッシュボードに衝撃吸収財を貼り付ける、内部からの衝撃により、フロントガラスが外れる等、様々な安全装備が施されているのが特徴でした。
そして、やはり最大の特徴といえば、写真の通り、フロントに3つのヘッドライトが装備されていることでしょう。

この真ん中のヘッドライトは、ハンドルに連動して左右に角度を変える様になっているのです。

車のヘッドライトは、通常ハンドルとは連動していない為、ハンドルを切り始めてから、実際に車体が向きを変えるまでの少しの間、ライトが進行方向を照らさない時間が生じるのですが、この事が、特に街灯の少ない場所で多くの事故を起こしているということで、タッカーが拘った部分でした。

因みに市販車では、シトロエンが随分と前から、ヘッドライトがハンドルに連動するシステムを一部で採用している他、一頃高級車を中心にオプション設定されていたコーナーリングランプが同等の物だと言えるでしょう。

因みにビッグ3で初めてシートベルトを標準装備したのが56年型フォードであり、政府が安全性に関わるようになったのが、ラルフ・ネーダーのコルベア事件以降、60年代も末のことであることを考えると、如何に先進的であったかを、改めて思い知らされます。

それ故に、ビッグ3にとってタッカーの存在は、自らが否定されるにも等しいことで、部品メーカーに対する圧力等など、様々な政治的圧力の掛けられた後、僅か50台を生産しただけで終わってしまいました。

この辺りは映画「タッカー」を観て頂くとわかりますが、実際、この車を現在の目で見ると、どうなのでしょうか?

水冷、リアエンジン、ラジエーターは車体最後部に取り付けられています。リアエンジンと言う形式は、比較的効率的な冷却を施すのが難しく、現在の車では、ラジエーターだけはフロントに設置するのが普通です。冷却ファンによって空気を吸い込む力のみに依存しているこの車の場合、エンジンルーム、排気系のレイアウトも含めて考えると、冷却効果には相当問題があったのではないか?・・・という専門家の指摘もあるのです。

車に熟練したプロのテストドライバーが乗っている分にはトラブルとは無縁であるものの、一般の人が一般の交通事情で運転した途端にトラブルを多発する・・・。コレは21世紀の現在ですら、少なからず起こることなのですが、もしタッカーが実際に市販され、一般人に行き渡っていたとしたら・・・「悲劇の名車」という現在の評価とは、また異なったものになっていた可能性が大きいのです。

そして、その多発したトラブルに対処出来る体力が会社にあったか?というと、その辺りも極めて疑問で、様々な醜い戦いが背景にあり、アメリカンドリームの終焉を知らしめる事件であったとも言えますが、同時にある意味、良い幕切れであったと言えなくもないでしょう・・・。

昨年、かつてタッカーに政治的圧力を掛け、倒産に追い遣ったとされるビッグ3のうちの2社、GM、クライスラーが相次いで経営破たんに陥りましたが、その原因となった企業の腐敗は、あのの頃既に始まっていた訳で、それを思うと、正に因果応報と言う他ありません。


写真上:

48年型タッカー。非常に個性的なフロントマスクです。現在の法令では、真ん中のヘッドライトは認められないことでしょう。


写真下:

リア周りの写真です。冷却用の空気はクロームの格子状の部分から吸い込むことになりますが、ラジエーターを通って熱せられた空気を床下に排出し、その空気が更にマフラーで加熱された後にラジエーターに戻される・・・という悪循環に陥る可能性が大きい様です。

americancars4ever

アメ車のブログとして開設して13年目、車以外にも様々な身の回りの話題を取り扱っています。