イーグル・ヴィジョン
イーグルイーグル・ヴィジョンは、92年に発売された、当時(も)経営危機にあったクライスラーの最終兵器として登場したLHカーの一台でした。
クライスラー・コンコルド、ダッジ・イントレピッド、そして、このイーグル・ヴィジョンの3種類が用意されていました。
イーグルというブランドは、元々AMCの乗用車?の名前だったのですが、クライスラーがAMCを買収した後、AMCイーグル自体は直ぐに生産中止になったものの、名前だけが新たなブランド名として生き残ることになりました。
ところがその実態は、三菱や、AMC時代の親会社であったルノーの車のOEM販売が主で、この車が、同ブランド唯一の「アメリカ車」ということになります。
まあ、厳密に言えば、LHカー自体、ルノーベースのイーグル・プレミアの影響を大いに受けているので、純アメリカデザインとも言い難いのですが・・・。
クライスラーは高級志向、ダッジは若者向け、イーグルは・・・ヨーロッパ志向・・・という事であった様ですが・・・。
因みに日本で販売されたのは、このイーグル・ビジョンだったのですが、名前はクライスラー・ビジョンと呼ばれ、内装もクライスラーに準じた木目パネルを使用したものになっていました。
LHカーは98年にモデルチェンジを受けましたが、ニューモデルにはイーグルの名前が無く、近々イーグルのブランドが消滅するであろうことは、誰の目にも明らかでした。
結局98年一杯でイーグルブランドは廃止されています。
このLHカー自体、ホンダ・アコードよりも遥かに大きい車体、大きいエンジンが同程度の価格で買えるということで、大変に人気が有ったのですが、同時に耐久性には大いに疑問の有る車で、北米の整備業界では、故障の多さ、整備性の悪さで大変に嫌われたものですが、流石に近年、その姿を見かけるのは、少なくなりました。オマケにイーグルとなると、ほぼ絶滅状態とも思える位です。
写真は薄暗い所を携帯で撮ったので、画質が悪いですが、殆ど携帯のカメラを使わない私でさえ、撮ろうと思う位、珍しい存在なのです。
フロント周りが同時代のホンダ・プレリュード、リア周りも、オレンジ色のウィンカーレンズのせいか、何処と無く日本車的に見えなくもありません。
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