ホンダCB360 70年代のバイク版カローラ
ホンダココ、カナダでは、バイクというと、圧倒的に新型車ばかりで、70~80年代のバイクを街で見かけることは、多くありません。
日本で凄まじいプレミア付きで取引されているCB750Kシリーズや、カワサキZ1といった車種も、程度が良いものは、殆どが日本の里帰りしてしまったのか、たまに見かけた場合、凄まじいカスタム車だったりします。
ハーレーですら、日本の方が遥かに旧型を見かける位です。
そんな中で、最近、比較的頻繁に目にする様に思うのが、このCB360なのです。
日本では、CB360Tと呼ばれたモデルですが、その中途半端な排気量は、日本で中型免許制度が始まる前に発売されたことも、関係していることと思いますが、先代までが、それまで一般的だった350ccだったのですが、10ccの排気量アップは、何となく不思議でもあります。
実際には350の排気量が325ccとかなり小さ目で、360の方が356ccと31cc程排気量アップしていますが、この程度なら、より一般的な350と呼んだ方が・・・とも思うのですが、そうなると排気量アップが伝わらない・・・こんな所だったのかも知れません。
元々、60年代に一世風靡したCB72、CB77の後継車として生まれたCB250、350でしたが、68年の発売当初は、先代を凌ぎ、最高レベルの性能を誇っていたものの、後に騒音対策、安全性の追求といった時代の流れと共にパワーダウンし、重量も170キロオーバーまで増しており、当初のスーパースポーツという雰囲気は消え失せましたが、70年代当時、定番中の定番として売れ続けたモデルです。
結局、77年にホークシリーズとバトンタッチする形で消えて行きましたが、既に生産から40年近く経とうというバイクを、結構アチコチで見かけるのは、一体何なのでしょう?
共通しているのは、当時のままの外装で、しかもレストアはされていないといった感じです。
やはり、シンプルで基本が丈夫な上に、ココ、バンクーバーでは、400cc以下のバイクの保険がかなり割安になっている事とも関係ありそうです。
あとは、カナダでは、夏の間しか乗らない人が殆どなため、年数の割りに痛みの少ない車種が多いこと、そして、日本の狂気的なプレミアム騒動に巻き込まれなかったことも、一因かも知れません。
因みに、このエンジンは、先代のCB77よりも馬力アップしているものの、同時にコストダウンも進んでおり、チューニングの素材としては、先代より劣る・・・というのが、あのポップ吉村のコメントでしたが、一般的な乗り方をする分には、十分以上の耐久性を持っている様です。
地味で古臭いバイクという印象しか無かったものの、今日改めて目にすると、結構良い音を響かして颯爽と?走っているのが印象的です。
ホンダのミドルクラスというと、2輪版カローラとよく言われますが、コレも例外ではありませんでした。
あと、この他に、ヨンフォアなんかも結構見かけるのですが、コチラも同じ様な感じで、当時のままの姿で、特にレストアされていない・・・といった感じです。
日本では、408ccのヨンフォアに大型免許が必要かどうか?と当時、議論になり、398cc版もラインナップされましたが、コチラの法律では、400ccまで保険が安いのです。
そうなると、408ccのヨンフォアはどうなんだ?という新たな疑問もあります・・・。
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