1949年 キャデラック
キャデラックオレゴン州のニューポートに行く途中に見かけた49年型キャデラックです。
1941年、アメリカが第二次大戦に参戦すると、自動車メーカーも軒並み兵器の生産に借り出され、42~45年モデルは欠番となっています。
戦後、46年モデルから生産が再開しますが、その時のものは、戦前の41年モデルと殆ど同じ物でした。
キャデラックの実質的な戦後モデルは、48年から始まり、ソレまでのものに比べ、前後のフェンダーの出っ張りが小さくなり、後のフラッシュサイドボディーに近いものになったこと、そして、高い位置に取り付けられたテールランプは、後のテールフィンの原型ともいえるものでした。
この年から、エンジンも、新型のOHVヘッドを搭載したV8が追加され、キャデラックの高性能さを存分にアピールしています。
この世代では、既にオートマも用意されており、既にアメリカ車としてほぼ完成の域にあったと言えます。
写真は通常のセダンですが、この49年には、後にアメリカで大流行するハードトップも設定されています。
こんな具合に、来るべく50年代を予感させる仕上がりになっていますが、同時に前後のガラスが分割式であったりと、40年代の雰囲気も色濃く残っていました。
49年式フォードは、一足先にフラッシュサイドボディーに移行していますが、GMは、リアフェンダーの出っ張りを残す等、少し後ろ向きなデザインでもありました。
特にレストアされている様にも見えませんが、かといってクロームの状態も非常に良く、それなりに手入れはされている様でした。
ピカピカにレストアされたものも良いですが、コレ位の感じでさり気なく街に停まっていたら、別の意味でお洒落だと思います。