アメ車のATF交換
修理皆さん、アメ車のトラックはスペースがタップリあって、整備性が良いと思っていませんか?
ではどの様にして交換するのか…というと、オイルパンを外してオイルを抜くのです!!
当然全部のネジを一度に外せば、そこいら中にオイルをぶちまけることになりますから、四角形の4辺のうちの3辺のネジを取り外し、残りの1辺を緩めてやれば、オイルパンが傾き、それでかなりオイルを抜くことが出来ます。
そしてオイルが大体抜けたら、残りの1辺のネジを取り外し、オイルパンを外します。
そして中にあるフィルターを交換して、オイルパン内部を清掃し、再び取り付け、あとはレベルゲージの所からATFを注入することになります。
この作業でも、例えばドレンプラグが一つあるだけで、遥かに作業が楽になるのですが、コストダウンの関係で、そんな配慮はしないのがアメリカなのです。
先日、GMCの某トラックのATF交換をやったのですが、この車両は、排気系の一部がATのオイルパンを横切っているのです!
まあ、最低限オイルパンを外すだけのスペースは確保されているだろう…と思い、作業を開始しましたが、やはりアメリカ車のこと、そんな配慮をする訳がありません。
オイルパンを外すには、排気系を降ろさないとダメなのです!
カナダの車両の排気系が、そんな簡単に緩む訳がありません…。バーナーで熱しながらの作業になりますが、当然大量の鉄粉が飛び散りますし、ATのオイルパンを半分外した状態で、そんな作業はしたくありません。
結局、隙間から手を入れてフィルターを交換し、オイルパンのオイルはバキュームで吸出し、手を突っ込んでオイルパン内部を清掃し、組み付けました。
フィルターを外せばオイルパンも外れるか?と思ったら、ソレも無理でした。
手抜き作業だと思われるかも知れませんが、下手に色々な所を外すよりも、寧ろこの方か確実なのです。
ドレンプラグが有るのならともかく、ATFの交換にオイルパンを取り外さないとダメな設計なのに、これは酷いですね…。
皆さん、アメ車は小型車はダメでもトラックは優秀だと思っていませんか?
コレがアメ車の現実なんです。単に日本のメーカーが本格参入していない分野で何とか息をしているだけですね…。
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