スズキGS400
スズキ
スズキGS400
街でこんなのを見掛けました。スズキGS400…。
スズキGS400が発売されたのは1976年。前年に突然始まった中型免許制度のせいで、急に400ccに人気が集中する様になりましたが、そんな中でスズキが投入したのが、このGS400でした。
スズキ初の4ストロークエンジンとなるGS750の4気筒を半分にした様な構造のエンジンで、2気筒ながらDOHCヘッドを搭載しているのが特徴でした。
当時、DOHCはクラス唯一のモノで、ソレが最大の売りであった訳ですが、翌年登場したホンダCB400Tホーク2はOHCながらGSの36馬力に対して40馬力と高出力で、ソレに対応して、スズキも後に馬力をアップすることになりました。

現在でもホーク系は比較的コチラで見かけるものの、GSは本当に見掛けません。
当時それ程人気に差があったとも思えませんし、スズキが圧倒的に耐久性に劣ったとも思えません。
この差は一体何なのでしょうか?
一つ考えられるのは、GS400は、87年の映画「湘南爆走族」の主人公、江口洋助の愛車ということで注目され、比較的早い時期からプレミア付きで取り扱われる様になったことです。
当時、世田谷のタイムトンネルなんかにGT380と共に何台も並んでいたものでした。
バイクブーム、レトロブーム、バブル、そして円高…この4つの勢いの中、Z1を始めとして、大量の旧型車が世界中で買い付けられ、日本に里帰りしましたが、恐らくその影響なのではないか?と私は思います。
80年代後半の頃ホーク系と言えば、検無し現状渡しの車両が一桁でも見向きもされずに長期間在庫されており、プレミアとは無縁で解体屋の定番でもありました。
そして、ホーク系にプレミアが付き始めた頃には、バイクブームも完全に下火になっており、バブル崩壊の影響もあり、80年代末程に強引な買付けが行われなかった可能性が考えられます。
現在コチラで見かける旧型車というと、日本人から見向きもされなかった車種が主流ですが、そんな中で、CB750four、Z1、カタナ、CBXなんかと並んで、コレは非常に貴重な存在だと言えるでしょう。
後で走り去る姿を見ましたが、見るからに遅そうな感じでしたが…。
今回敢えてこの車両を取り上げたのは、私がGS400に特別思い入れがあるという訳でも無く、何故ホーク系に対して全く見掛けないのか?という素朴な疑問から、私なりに考えられる理由を書いてみました。
スポンサーサイト