シボレー・カマロSS Chevrolet Camaro SS
シボレー地味な話が続いたので、少し方向性を変えてみましょう。
写真は1967年モデル、初代シボレー・カマロSSです。開閉式ヘッドライトやビニールトップと、かなり豪華な装備となっています。
64年の発売と同時に爆発的な人気を博したフォード・マスタングに対するGMの回答で、兄弟車のポンティアック・ファイアーバードと同時に登場しました。
マスタングのスリムで上品なデザインに対し、どちらかと言うと、筋肉質でワイルドな雰囲気が漂っています。この関係は、2002年にカマロが生産中止になるまで、ずっと続いていました。
ライバルが登場した以上、マスタングの方も少しずつ大型化をして行くことになり、カマロもマスタングも、モデルチェンジ後の2代目では、全く似ても似付かない様な車になっていました。
当初は手頃なスポーティーカーとして登場したものが、段々と大きな特殊な車になっていき、同時に顧客も離れて行ったのです。
それに気付いたフォードは、74年モデル、3代目のマスタングⅡでは、思い切って原点に帰るべく小型化を果たしましたが、GMはこの2代目のモデルを、80年代初頭まで、実に10年以上も作り続けたこともあり、途中、オイルショックの影響などもあり、ある意味マーケットの規模は限られたものの、同時にマスタングよりも、より明確なデザイン的なアイデンティティーを確立したと言えるかも知れません。
私も10数年前に、カナダで車の整備をしていた頃、随分マスタングは弄った記憶がありますが、カマロは数えられる位しかありませんでした。そして、この手のクラシックカーも同様、同年代のマスタングに比べ、カマロ/ファイアーバードを見る機会は圧倒的に少ないと言えます。
現在、マスタングは初代のモデルを生き写しにした様なスタイルで、かなりの人気を誇っています。そして、2009年に登場すると言われている次期カマロも、初代のモデルの生き写しで出てきます。40年の時を経て、宿命のライバルの対決となる訳ですが、結果は如何に…?
写真:シボレー・カマロSS。2008年8月、サンタモニカにて撮影。
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