ビュイック・リーガル
ビュイック先日酷評したポンティアック・グランプリですが、丁度その兄貴分のビュイック・リーガルをカメラに収めました。
最終モデルでも20年経っていことが信じられない位に綺麗で、恐らくワンオーナーで年配の方が乗っているのでしょう。
それにしても酷いデザインです。
Wカーは、とにかくプロポーションの悪さが致命的なのですが、その中でも何が悪いか…というと、やはりCピラーの形状だと思います。
当時のWカーは、どれもグラスエリアを大きく取りたかったのか、Cピラーをこうやってガラス張りにした様なデザインでしたが、これでは安定感が出ないのは当然です。安定感どころか、グリーンハウスが完全に宙に浮いてしまっています。
そこで、その辺りを中心に、フォトショップで弄ってみました。
その結果が、此方です。
やはり、Cピラーの形状だけで、全く受ける印象が異なりますね。
ただ、この車の場合、予想通りコレだけではダメで、結構アチコチを細かく弄っています。
中途半端な高さのトランクを少し持ち上げ、妙に丸っこいリアガラスを少し直線的にし、リアドアの後部のラインも少し整形してあります。
あとは、ドアガラスの下端、つまりベルトラインですが、オリジナルでは、妙に丸っこいラインがだらしなく見えるので、直線的に整形してあります。
正直言うと、リアのホイールアーチを始め、フロントマスク等、弄りたい所はまだまだあるのですが、コレ位なら、もう少し評価もマシだったのではないでしょうか?
改めて弄ってみて、これはカッコイイ訳が無いです。
因みに、このwカーの特徴は、金太郎飴化したGM車の反省から、ブランド毎の個性を徹底的に追求したはず…なんですが、ポンティアック・グランプリのセダンは、グリルとテールランプ以外、全く同じ格好をしており、ココでもGMのバカさ加減を存分に発揮しています。
80年代当時、重病のGMを鞭打ち、徹底的に引きずり回した挙句、更に病状を悪化させたロジャー・スミスCEOは、Wカーの失敗の原因を質問され、分らないと答えています。一度でもこの車を目にしたら、大抵の人は瞬時に理解するのですが…GMの経営陣というのは、その程度だったのです。
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コメント
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2016-05-31 16:08 長岡屋 URL 編集
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故徳大寺先生は、アメリカ市場を「巨大なゴミ捨て場」と表現なさいました。
あのクソボロいトーラスですら、あんなに売れ、このWカー連合は、更にトーラスよりも売れて…。
不人気と言われる割には、随分と売れていたんです。アメリカ人の大部分は、車を交通手段としか見ていないので、こんなのでも売れたんでしょう。
2016-05-31 16:49 消え行くアメリカ車たちを追って URL 編集
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なんか懐かしい・・・1940年代のイギリス車にもありました。
しかし最近(でなくても)のアメ車はもう、どうでもいいです。
2016-05-31 21:50 mer*ury*1*p URL 編集
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ビニールトップは、80年代には下火になっています。ビニールトップは、デザインの他にも、ルーフの傷隠しなんかにも使われたりしましたが、この手はアングロサクソン系の国だけみたいですね。
ビニールトップの衰退と、アメ車のデザインの劣化は同時期に始まっています。
2016-06-01 10:40 消え行くアメリカ車たちを追って URL 編集
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プリウスやランクルなど盗難上位車種は三角窓のヤフオク需要が高いです・・・
2016-06-01 20:12 Monji URL 編集
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アレは結構割りやすいし、仮にあそこがガラスだから、視界が広いか?と言っても、大したこと無いしね。
それよりも、グリーンハウスとボディーの一体感が皆無のスタイルは、やっぱり論外。
2016-06-02 04:05 消え行くアメリカ車たちを追って URL 編集
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問題はこのリーガルセダンの後期型、こいつは1994年辺りにデビューした時点でせっかくの6ライトの曲面デザインのボディに取って付けたようなメルセデス風グリルが与えられ、小生にとって魅力的だった初期型の縦縞基調の薄型のフロントマスクから一変「ブラックジョーク」そのものに堕してしまったショックは今も鮮明に思い出されます!!!!
そもそもこの頃からGMも目に見えて正気を失い始め、日本車攻勢に対処しあぐねてメンツなき戦いへ入っていったことは絶対事実です!何ならそこから数年を待たずに今度はオールズモビルの98を落として88にケバい年増女の如きグリルを取り付けて無理に「最上級車」に仕立てる「不祥事」をやらかしたこと、管理人様もご記憶ですよね!!!!
2016-06-28 20:09 真鍋清 URL 編集
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リーガルのセダンは、コレのグリル違いですし、クーペはシルビアなんかよりもか細い貧弱なスタイルです。
とても全長5mの大型車とは思えないか細さです。写真のコレも、メルセデス風のグリルでしたね。
95年に一足速くルミナの新型が出ますが、それだって手抜きの権化みたいなスタイルでしたし、クーペのモンテカルロも、完全に腑抜けでした。
折角トーラスが自爆してくれたのに、そのお零れすら貰えない有様でした。
88ベースのレージェンシーも酷かったですね。こんなだから、アコードやカムリに軒並み市場をさらわれたんです。
2016-06-29 07:28 消え行くアメリカ車たちを追って URL 編集
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さてその現行リーガル、生産工場すら北米かどうか怪しいと見て調べたところ「案の定」ドイツのオペル工場にて全量生産されてそいつを完成車輸入して売るブランドがビュイックというまでの話―これってOEM生産なんてレベルじゃなくてかの輝かしい歴史を持つ「かつての老舗」ビュイックという記号はたかだか「ストアブランド」に過ぎなくなるわけ!?
小型SUVのモッカもオペル製造となると曲がりなりにも「ビュイック」名を持つクルマの内中大型SUVたるエンクレイヴぐらいしか米国生産車が残っていないことになりはしないか!!!! するとGM内においても「ビュイック事業部」は「乗用車の仲間にすら入れてもらえない」トラックと紙一重の商品たるSUV専用ブランドに等しくなるわけで、「GMCブランド」と何が違うの?という業態ですよね!? まさに飼い殺しに等しい生き様ですよね!!!!
2019-01-05 21:20 真鍋清 URL 編集
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OEMなんてのは昔からありますが、それでも以前はグリルやテールランプを変えたりしていたものです。
ソレがこのリーガルの場合、グリルまでも一緒で、しかもドイツ製・・・本当にアメリカGMがオペルの輸入販売をしているだけです。
最早コレも中国専用車なんですよね・・・アベニール・コンセプトも出てこないみたいですし、本当に中国ブランドになりますよ。
もうビュイックを有難がる年代なんて、免許返納の時期ですから。
2019-01-15 14:49 消え行くアメリカ車たちを追って URL 編集