リンカーン・コンチネンタル・マーク3/ 4 Licoln Continental Mark Ⅲ/Ⅳ
リンカーンマスタングの成功で、一躍有名になったリー・アイアコッカ氏の次の仕事は、リンカーン・マーキュリー部門の再生でした。
60年代後半、リンカーンの販売台数は、キャデラックの1/6に過ぎず、同じく中級ブランドのマーキュリーも振るわず、フォードからのステップアップ組みを、みすみすGMにさらわれて行く状況にありました。特に中高級車は利幅が大きいだけに、深刻な問題でした。
アイアコッカ氏が同部門のラインナップを検証した結果、全ての車種が厚化粧をしたフォード車に過ぎず、顧客にアピールするものが何も無いという事に気付きました。
そこで、氏が入社前の会社訪問時に感激したという初代リンカーン・コンチネンタル、そして前述したマークⅡの様な個性の強いモデルが必要だということになったのです。
そして68年、念願のマークⅢが市場に投入されました。サンダーバードをベースに、旧マークⅡのデザインエッセンスを存分に盛り込み、徹底的に装備を高級化した、この車は、市場でも大好評をもって迎えられました。
日本でも非常に人気のある車で、後に発売されたマークⅣでは、牙城であったキャデラック・エルドラードを抜くまでに成長しました。
ここでも、既存のシャシーを徹底的に利用する、アイアコッカ流の車作りが存分に発揮されています。
マークⅣは、写真でも判る様に、マークⅢのデザイン的特徴を、より強調しており、Cピラー上の楕円形の窓が、よりエキゾチックな雰囲気を醸しだしています。
ただ、同時にかなりのコストダウンも行われており、入念な仕上げを施されていたマークⅢを「最後のアメリカ製高級車」とする声もあります。
それにしても、改めてこの頃の車を眺めると、やたらと長い前後のオーバーハング、トレッドの割りに、やたらとボディーの幅が広いことがわかります。この辺りからも、スペースの有効利用という概念が、全く無いことが伺えます。
写真上:マークⅢ、2005年8月、メルローズにて撮影。こうして見ると、初代マスタングと共通したプロポーションであることが判ります。
写真中:マークⅣ、2005年8月、ロングビーチにて撮影。開閉式のヘッドライトは、独特な風貌を作り出しています。
写真下:同じくマークⅣ。巨大はトランクの出っ張り、Cピラー上の窓は、日本車には無いデザインで、非常に好評でした。
コメント
No title
2019-04-02 13:39 こうじ URL 編集
No title
フレンチコネクションはマーク3みたいですね。
私はあのオペラウィンドウにやられたクチなので、マーク4が好きですね。
2019-04-02 16:17 消え行くアメリカ車たちを追って URL 編集