ガンダム世代よ、勘違いするな! ガンダムは美しくない。

カーデザイン スタジオ
01 /10 2013

<機動戦士ガンダム>シャア専用オーリス年内発売へ ジオニックトヨタ社を“設立”

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アニメ「機動戦士ガンダム」の人気キャラクター「シャア・アズナブル」をイメージしたコンセプトカー「シャア専用オーリス CONCEPT」を発表しているトヨタ自動車は9日、商品化を求める多くの声に応えるため、新プロジェクトとしてバーチャルカンパニー「ジオニックトヨタ」社の設立を発表した。アニメに登場するジオン公国の重機メーカー「ジオニック社」とトヨタが提携して設立したという設定で、ウェブ上で社員を公募。「シャア専用オーリス」商品化へ向けてのアイデアや意見を集め、パーツ販売を中心に検討と開発を進め、年内に発売する。


「シャア専用オーリス」は、昨年8月に新型オーリスをベースに製作、発表されたコンセプトカーで、外装はシャアをイメージさせる赤を基調に、ジオン軍のロゴをあしらい、シャアの搭乗機体に付く「ツノ」もあり、内装も赤と黒を基調に統一し、ハンドルにもロゴをあしらっている。発表時は発売の予定はなかったが、大反響を受けて今回、新プロジェクトをスタートさせることになった。

今回発表された「ジオニックトヨタ」はウェブ上の仮想企業で、「みんなでクルマをつくり、世の中に広めていこう」というコンセプトに共感するユーザーを社員として公募し、専用サイトを通じて、アイデアや意見を集め、「シャア専用オーリス」の商品化に生かしたり、今後のキャンペーン企画などに反映する予定。

新プロジェクトの発表会が同日、東京都江東区青海の「MEGA WEB」内で行われ、シャア役の声優・池田秀一さんやシャアの物まねタレント・ぬまっちさんらも出席。池田さんは「昨年の夏に“この子”と出会って、冗談半分で『ジオニックトヨタでも作っちゃえば』と言ってたんですが、まさか本当にできるとは」と新会社設立を喜び、「この近所にガンダム(の実物大立像)が立ってるんですけど、ちょっと負けたくないなと。これで銀座辺りを凱旋(がいせん)パレードしてみたい」と夢を語った。

一方のぬまっちさんは、「ガンダムファンは音も好きなんですよ。ライトはザクで言えばモノアイ。ブゥウウウウンという音を付けたり、ナビの声を池田さんがやってくれたらすごくうれしい」と興奮気味に提案すると、池田さんも「ぜひやりたいですね」と快諾。最後は池田さんがシャアの声で「ジオニックトヨタの諸君、諸君らに期待する!」と渋い声で呼び掛け、会場を沸かせていた。(毎日新聞デジタル)



私は、一応ガンダム世代ということになるのですが、敢えて言います。
「ガンダムは美しくない」・・・・・と。ファンから批判されるのは重々覚悟の上です。

ガンダムがカッコ良く見えたのは、それは現実ではない、アニメの壮大なスケールの映像と物語が有っての話しなのです。あの手のラインを、現実社会に持って来たところで、どう考えても安っぽく、周囲から浮いた存在にしかならないことでしょう。


私が子供の頃、小松崎茂氏による「未来の世界」のイラストが大変に人気有りましたが、むしろ、世の中がこんな風であったら、ガンダム風デザインも、また別の意味の持つのかも知れません。

しかし、実際の世の中はそうではありませんし、しかも昔と違い、今は科学文明時代に明るい未来の夢を託す時代ではありません。あの頃とは違い、むしろ古きをより重んじる時代にもなってきました。

そんな中で、車にガンダムの雰囲気なんかを取り入れたところで、それが上手く行くとは到底思えないのです。

現在、ガンダム世代は、自動車メーカーの開発部門でも、主力となって活躍していることでしょう。そして、デザインの様な仕事に就く人は、やはりアニメーションが好きな人の割合も非常に高いことでしょう。

しかし、車はあくまでも車であって、ガンダムに近付くことはありませんし、実際に今日の車が、例えば10年前の車と比較して、カッコイイと言えるでしょうか?
確かに経済状況や省エネといった負の要素は有るにしても、どうもそれだけが理由とも思えないのです。

確かにデザインに斬新さを求める事は大切です。ただ、その条件として、基本を押えた上でということになります。
例えばフロント周りが斬新でカッコ良くても、Cピラーがダメなら腰砕けになりますし、仮に上物がカッコ良くても、タイヤとのマッチングが悪ければ、全て台無しです。

今日の問題は、その様な部分が手薄になった状態で、しかも近未来的なラインを採用しようという辺りにあるのだと思います。

ガンダムは現実ではない・・・・ダダそれだけの事です。

そして私が常々言っている様に、必然性の無いデザインは美しくないのです。空想の世界のロボットに、現実社会で通用する必然性からくる美しさを求めるのは、それこそ無理というものです。

それを認識しないと、工業デザインの質を地の底に落とした世代として歴史に残りかねません。

まあ、今回は限定的なプロジェクトなのでしょうから、この程度にしておきましょう。

Comments

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No title

4年ほど前にソフトバンクの携帯でこう言うのがありました。
http://mb.softbank.jp/mb/product/3G/913shg/

定価10万と強気に出たものの大して売れず、半年後には無料機種に成り下がってました。近年ではエヴァンゲリオンとかワンピーススマホとか色々出ましたけどね。
まぁこう言うのは昔で言う"ニューマンスカイライン"みたいなもんなんでしょうかねえ。付加価値を付けると言う方向性はまぁ判りますが、車そのものの出来はどうでもいいのか?と言う気がします。

No title

クルマも、バイクも最近のデザインは体が受け付けません。(笑)
みんな同じように見えてしまいます。
ガンダム自体は嫌いじゃありませんけどね~・・・・。

No title

携帯に定価10万?このセンスといい、バカも休み休み言えって感じだね。
ニューマン・スカイライン・・・アレもポール・ニューマンがCMやってってだけなのに。

よく漫画のキャラの絵が付いた「●○ふりかけ」と大差無いね。

No title

やっぱり現実と空想を混ぜ合わせてはいけません。
50年代のアメ車は、ジェット機という現実の物がモチーフでしたが、現在のガンダムデザインは、空想の物がモチーフになっています。

そこを勘違いしたデザイナーが多過ぎます。

No title

トヨタのバーチャルカンパニー?
ガンダムを出発点にトヨタの若返りだなんて、これが本当に一国を代表する大企業の社会的責任と考えているのだとすれば、同社の病根はまだまだ深いと言わざるを得ないだろう。

No title

現実と空想が入り乱れている、ガンダム世代、アニメ世代の現状を表しているように思います。
工業デザインはアニメではない。ガンダムは現実ではない。それを日本を代表するトヨタが・・・本当に世も末ですね。

No title

親父が「カッコイイ」と言ってましたけど、自分にはあんまりカッコ良くは見えませんでした。むしろJZA80型スープラあたりでこういうのを作ればイメージは湧くのですが・・・オーリス自体「ガンダム」というイメージも有りませんでした。

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逆にお父さんの方が・・・若い人に受けない「若作りの車」って一体何なんでしょうね・・・やはり、その辺も勘違いだと思うんです。

No title

ガンダムはアニメの中だから格好いい!そうかもしれませんね!
ガンダムは好きでしたから、シャア専用オーリスを見たときは、「おお!!」と唸りましたが、買おうとは思えないです。
でも、この手の遊び感覚のコンセプトカーを発売できるところに、トヨタも余裕があるな~とも感心しました。

No title

ヨーロッパ車は、大抵ヨーロッパの何気ない景色にマッチします。
昔のアメ車もそうでしたが、日本車の真似を始めてマッチしなくなりました。
そして日本車は・・・正直欧米の景色には似合いません。特に最近のは日本にも似合いません。

今のデザイナーは、その基本たる感性に欠けていて、根底に空想世界のガンダムがある・・・としたら、極めて由々しき問題です。

そして、若者向けのはずが、一部の中年向けでしかないのが悲しいところです。

No title

引用されているイラストに見る世界観は、もっと古い鉄腕アトムの時代じゃないでしょうかね。
「科学文明時代に明るい未来」というのも、基本設定となる宇宙移民が一種の棄民のように扱われロボットで「戦争」を描いたガンダムに当てるのは相応しくないように思われますね。

No title

時代のことを言えば、「車はあくまでも車」でいられたのは過去の話であり、これからどんどん変わり薄れていくでしょうね。
定義としてもそうですし、カタチとしてもクルマだかロボットか分からないものが出てきても特に驚かなくてもいいんじゃないでしょうか。
自動車メーカーが主導でクルマを造るとは限らないし、クルマが何か大きなものに組み込まれた付属品になるかも知れない。
誰でも感じていることです。


今回の問題は、ただのアニメとのコラボでしょう。
これもまた、「車はあくまでも車」であることが薄れている現象の一つかも知れませんね。

No title

確かにこのイラストは60年代のものでしょう。

私は別にロボットの意図を取っても、それが美しいと思えれば問題ないと思っていますが、実際どうでしょう?
間違っても10年前よりもカッコイイとは思えないモノばかりですし、とても環境に調和しているとは思えないモノが増えており、私が言っているのはそこなのです。

No title

あなたと同じ事をずっと思っていました

No title

ありがとうございます。
要するに、アニメや何かが好きで、大学でデザインを勉強して、良い成績を収めて…という奴が通用しなくなったんだと思います。

No title

20代の私が言うのもなんですが・・・自作PC界隈も、相当ガンダム世代の侵食が進行していますね。特に酷いのがPCケースです!今時、でかい箱が横に鎮座しているって時点で十分ダサいのに、いかにもガンダムって感じの無意味にカクカクしたライン、更にひどいのがやたらLEDを好んで使うところです!パーツがテカテカ光る様は、まるでD○Dのステッカーがついたカスタムカーのよう!ケースに限らず、パーツ・周辺機器でゲーミングって名前が入っている物は、みんなそんな状態です・・・macproの円筒型はとてもシンプルですが、やたらカクカクさせた中学生みたいなセンスのケースより、遥かにオシャレですね。本体は空間効率や部品の形状的に、箱型の方がいいのはわかりますが、もうちょっとダサさをなくしてほしいですね・・・大体、PCの中身なんて、メンテと掃除の時以外見ないと思うんですがね?
別のサイトで現行のランボルギーニの写真を見たのですが、インテリアの色が黒と濃い黄緑で、形もガンダム的なカクカク全開で、まるで小学生の運動靴みたいな雰囲気だな、と思いました。
https://imgur.com/KsCnzNe

No title

chagatayidさん
今年も宜しくお願いします。
確かにパソコンのケースなんかもそうですね!やたら光って、シャープなラインで…。今の車なんかもそうですよね?やたらシャープでバキバキのラインでとんがらかったラインばかりです。

今より遥かにデザインに不自由であった時代より、あらゆる面で自由度のある今日の方が遥かにデザインが劣る…つまり、それだけデザイナーの力が落ちているということなのです。

ただ、コレは世界的な傾向ですね。フランス車もイタリア車も今はお洒落とは思いません。

ソレに比べると、シンプルでポイントを抑えたアップルのデザインは、やはり見るべきモノがあります。

americancars4ever

アメ車のブログとして開設して11年目、車以外にも様々な身の回りの話題を取り扱っています。