ポンティアック・ファイアーバード・トランザム
ポンティアックトランザムは、ポンティアック・ファイアーバードの最上級グレードに当たります。
3代目のカマロ/ファイアーバード兄弟は、2代目の登場から実に12年後の82年に登場しました。先代の余りにも強面なスタイルと比較すると、随分と穏やかになったものの、それでもカマロと比較すると、よりワイルドな雰囲気が漂っていました。
ボディー形式はハッチバックになったのが目新しく、カマロとの差別化として、リトラクタブルライトの採用が目に付くところです。
この車の現役であった80年代というと、アメリカの自動車産業が、ダウンサイズ、排ガス規制、燃費規制に四苦八苦していた時代でした。ファイアーバードも、その例外に漏れず、大らかで力強いスタイルとは裏腹に、5リッターのV8エンジンですら、200馬力に届かないといった感じでした。走りに関して言えば、同時代の、よりコンパクトなマスタングに、一日の長がありました。
カマロ/ファイアーバード兄弟は当初、初代マスタングと同じく、それまでのアメリカ車とは一線を画する、コンパクトさ、スポーティーさを売りにする車でした。ところが、この時代になると、他のアメリカ車が軒並み小型化された上に、V8エンジンの設定が無くなった関係で、逆に「アメリカらしい車」と言われる様になったのは、皮肉な事です。
バブル当時、カマロが350万円と、国産スポーツカーと然程変わらない値段で販売された為、それなりの売り上げを見せたものの、ファイアーバードは、従来のままの、500万近くもする価格であった為、当然販売は振るいませんでしたが、アメリカの人気ドラマ「ナイトライダー」に登場していたこともあり、当時、アメリカ車が全く人気の無かった日本でも、それなりの知名度はありました、
最初の訪米の88年当時、街中を当たり前の様に走っているカマロやファイアーバードを見て、驚いたものです。70年代のスーパーカーブームの頃、これらの車も、その末席に座っていたこと、そして日本での販売価格故のことですが、彼の地では、セリカと同クラスだと知ったのは、後になってからのことでした。
2010年モデルとして登場する次期カマロは、ポンティアック部門の閉鎖決定に伴い、単独で登場する事になります。
写真上
ヘッドライトの下に少し目を覗かせた辺りに、独特な迫力が漂っています。同じシャシーを使いながら、カマロとは、上手い差別化をしていると言えるでしょう。
写真下
この角度から見ると、2シーターの様に見えますが、2+2です。ただ、流石にこれだけ車体が大きいと、後席も、座面は低いものの、大人が座れるだけのスペースは確保されています。
ブラックアウトしたテールランプが独特な凄味を生んでいます。
それにしても頂けないのが、トランクのスペース・・・これだけ巨大で、しかもハッチバックでありながら、スーツケース一つ積めない有様です。この辺りは、スポーツカーとして割り切っているのでしょう。
コメント
No title
できるのでしょうか?(笑)
2009-05-28 20:52 負犬@ URL 編集
No title
まあ、現地の若い人が着替えを持ってモーテルに泊まってという旅行なら、それ程問題無いのかも知れませんが・・・。
2009-05-28 20:59 消え行くアメリカ車たちを追って URL 編集
No title
むかし一度、本気で購入を検討したこともあり
オーバーヒートの問題がどうか?ということが心配でした
2009-05-28 21:08 負犬@ URL 編集
No title
2009-05-29 20:42 消え行くアメリカ車たちを追って URL 編集